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虐待と依存症のつながり

[2020.11.05]

虐待体験が、どのように影響するか。

アルコール依存症家庭に存在する「話すな」「信じるな」「感じるな」「変わるな」の4ルールは昔から有名です。つまりアルコール依存症の本人の立場からは、飲みながらいまの家庭を維持し続けるのに必要な要素となります。一方、これらは全て家庭を閉鎖的空間に導くもので、子どもなど家庭で弱い立場の人のその後の人生に影響を及ぼします。なぜならそこには選択も納得もなく、弱者はただただ従っているという側面があるからです。

自尊心の形成には、「選択した」過程が必要。

このように家庭で弱い立場の人が「従う」際に起こりがちなのは、「選べない」前提があることです。これがまさに家庭が支配・被支配を覚える土壌になる理由です。一方で自尊心を育てるには、周囲の事情を考慮しながらも「選択した」過程が必要になります。選択した経緯があるからこそ、成果や結果に納得感を得て自尊心が芽生えます。
「選択する余地」があったか…。家庭環境がその後の人生に大きな影響を与える理由は、支配になりがち組織だからです。

そもそも依存症とは「選択のできない病」

虐待等により選択経験を逸した子どもが、大人になっても「選択が許されない感覚」に打ちひしがれている様子が、いわゆるアダルトチルドレン (AC) でしょう。選択した上での決断に抵抗があるため、責任回避の姿勢が強くなり、その結果新たな軋轢になってしまいます。また選択に不慣れなため、「こうに決まっている」とムキに決めることもあります。いずれも内心は怯えていて、余裕がないゆえの様子です。
さて依存症は何かにのめりこんで支障を来している様子を指しますが、これはそもそも選択が出来ない様子を裏返しています。アルコール・薬物など物質依存、摂食障害・ギャンブル・ゲームなど行動依存においても、アルコールなら ”酔い”、チャットを伴う課金ゲーム依存なら ”仲間作り” など、選択肢が狭い中で確実に成し遂げられる目的へ向けてこだわった結果が依存症なのです。
よって依存症の治療とは、新たな価値観や考え方を体験し、その結果「選べるようになること」です。反対に選択の余地のない周囲からの強制は、自由の利かなかった子ども時代の反復にしかなりません。選択できない過程は自尊心につながらず、よって次の支配を作るだけです。このような流れが、虐待やハラスメントが「連鎖」と指摘される由縁でしょう。

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