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COLUMN院長コラム

【ミニコラム】ゲーム依存

2018.12.07

2000年代後半から少しずつ言われ始めた「インターネット依存」を跳び越す形で、今度「ゲーム依存」がWHOで認定される見込みとなりました。これにより正式に病名となるため、ゲームに対する治療への敷居も少なからず低くなるでしょう。

このように依存症はいつの時代も、「性格」「性質」と言われてきたものから「疾患」として認められることで裾野を拡げてきた経緯があります。

依存症とは症状というより、衝動に伴う病です。衝動ですから、見つめる矛先はその衝動を引き起こす源泉、つまりその衝動の背景やトリガーに焦点をあてることになります。よって今回主にオンラインゲームが依存の対象に加わったということは、ゲームをやり続けたい、あるいはやり続けざるを得ないという衝動に駆られ続けるような鬱憤が、こころの中に存在しているということが認められたのかもしれません。

ゲームに行き場を求め続けなければならない理由は何か…。実際の治療ではこれを少しずつ見つめていくことになります。この視点なくして見える行動の部分だけをとらえ、古い依存症治療にあったような「やめるか、やめないか」「どの程度やるか、やらないか」といった視点だけでは、ゲーム依存に限らず依存症治療自体が綺麗なスローガンでしかなくなってしまいます。

依存症治療とはもっと泥臭いもので、人間の業も考慮しなければ始まりません。その行動に駆られる背景にはどのような想いが詰まっているか…。このことが、依存症や強迫性障害など神経症と呼ばれる治療に最も不可欠となるフォーカスです。