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COLUMN院長コラム

【ミニコラム】ネットゲーム依存の特徴

2018.12.10

前述の通り、ゲーム依存が正式病名になる機運です。しかしゲームが依存になるかは独自の特徴があるかと思います。

現代のゲームの場合、これが依存になるまでに至る背景にはネットが欠かせないと思います。そしてこのネットはゲーム依存に次の二つの要素をもたらしています。
まずは依存のカテゴリーに「仲間」が存在するようになりました。いままでの依存症は少なからずリアル社会の軋轢に疲れ、アルコール・薬物・パチンコ・食べ吐きなど当事者が「単独で」自由に行う行為が選ばれました。しかしネット上のゲームの世界は、リアル社会への不信がネットにおける社会再構築につながっています。つまり「仲間の中でゲームができるから、より夢中になる」という、旧来の依存症とは異なる様子が見え隠れします。

ちなみに余談ですが、これは以前の暴走衝動に似ているような気もします。しかし暴走は仲間で行えば個々の走りは制限されます。一方でこと現代のネットゲームは、「仲間を作りながらも自分の ”走り”ができる」という点で、より自由度が高いのかもしれません。
また飽きたらその場から簡単に離れることもできます。
次にもう一つのゲームへの依存の特徴は、「課金」でしょう。中でも様々なアイテムを獲得するための累進課金は、行動経済学的にも依存を作る巧妙なシステムです。またそのアイテムで仲間との差を感じ取ることも可能になり、つまりこれは人間関係に即座に発展します。ネットゲーム上のコミュニティでいざこざになったという悩みは、もはや珍しいことではありません。

以上のようにネットが関わるゲーム依存の二つの特徴を上げました。これらの共通項は「人を意識した結果における依存」ということです。よってネットゲーム依存とは、より当事者の人間関係問題やこころの鬱憤が見えやすい依存症となるでしょう。